1936年、カナダの生理学者ハンス・セリエは、それまで物理学の概念だった「ストレス」を、はじめて生理学に応用しました。「外界から受けるさまざまな刺激や負荷(ストレッサー)が人間の心身に影響を与える」ということを示したのです。
セリエは、マウスに「寒さ」「過度な運動」「痛み」などの身体的な刺激を与え続け、その生体反応を研究しました。そうすると右の図のように
という3つのプロセスがあることが明らかになりました。
これが「ストレス反応」と呼ばれるものです。人の場合も同様に、気温の変化などの身体的刺激や、人間関係・忙しさなどの精神的刺激が「ストレッサー」となり、それらの刺激に対する心身の反応が、「ストレス性の症状」として現れるのです。